私が留学から帰国した2009年当時、”Structural heart disease”という言葉もないほどにSHDは発展初期の段階にありました。2011年、我々有志が集まり”ストラクチャーの会(仮称)“をスタートしました。第1回の研究会をJCS期間中に開催しようとしていた最中、東日本大震災が発生し開催を断念せざるを得ませんでした。再起を図り、ようやく第1回研究会を同年の心臓病学会期中に開催し、そこから我々はSHD進化という大きな時代の波に乗って発展してきました。

ちなみに、『ストクラ』という通称は世話人メールでのやりとりの中、私のほんのささいなツイートだったものを森野先生が拾い上げてくださったことが、この研究会が『ストラクチャークラブ』と名付けられる所以となりました。

このような経緯を経て、今回、ストラクチャークラブジャパン ライブデモンストレーション2019を仙台の地で開催する大役を賜り、感無量の思いでおります。SHDはTAVIやASDなど成熟をましつつ更に領域を広げながら発展中の分野や、僧帽弁、左心耳、PFOなど現在進行形でグングンと成長中の分野、PVLやVSPなどニッチな世界のものまで幅広い分野があります。これほど、SHDに特化しながらも包括的に扱う研究会は日本で類を見ません。我々はSHDインターベンション、そしてストクラの“可能性の拡大”に挑戦します。

今回のライブデモンストレーション2019では、可能な限りの生ライブを予定しています。現状ではどのようなライブをお見せできるかは未知数ですが、ストクラに課せられた使命として安全に留意し、皆様の今後の診療に寄与できるような魅力あるライブを発信したいと考えております。

仙台は海の幸、山の幸ともに恵まれた街です。牛タン、海産物、日本酒など東北の名産を是非ご堪能いただければと思っております。11月の美しく彩られた仙台で皆様とお会いできるのを楽しみにしております。

ストラクチャークラブ・ジャパン ライブデモンストレーション2019
会長 多田 憲生(仙台厚生病院)