座長の言葉
心原性脳梗塞は患者のQOLに大きく影響する。
たった1回のイベント、その予期しない一瞬で人生が変わり、本人だけでなく家族の生活まで激変させる。
Warfarinは1962年に本邦で上市された。
それから50年以上経過しているが、Fushimi AF registryが示す通りUnder doseやUnder useが問題となっており、実臨床では臨床試験のような脳梗塞予防は実現できていない。
もちろんDOACの登場で状況が好転しつつあるが、出血性合併症による休薬や服薬コンプライアンスなど解決できていない問題がある。
また主治医の自己判断による減量も見逃すことのできないLimitationである。
経皮的左心耳閉鎖術は抗凝固療法とは違ったコンセプトの脳梗塞予防である。
欧米では既に実臨床に導入されており、多くの患者がその恩恵を受けている。
本邦でも治験が行われ、Interventionalistの手でTaylor madeな脳梗塞予防が実現できる時代が目の前に迫っている。
本セッションではエキスパートの先生方に経皮的左心耳閉鎖術のエビデンス、そして治療の実際を提示して頂き活発に議論したい。